全国的に今も尚、川などで溺れる水難事故が多発しています。
警察庁の発表によれば平成28年の水難事故は1500件にもお及び、半数以上が死亡・行方不明となっています。
特に子供の死亡事故が多く、約6割は川で発生しています。川は海に比べて溺れやすく、救助も難しいことから致死率も高くなっており、警察や消防が注意喚起を促すなどし、日夜対策を練っています。
弊社はそういった川での水難事故に対し、ドローンを用いた救助支援を行います。
一般的に川よりも海の方が危険が多いように思われています。
しかし、意識されていないだけで、実際には川の方が海よりも遥かに溺れやすく危険です。
海水は塩分を含んでいる為に浮き易いのに対し、川の水は流れや渦によって空気を含んでいるため、浮きにくくなっています。
そして、海の方が直射日光に照らされるなどして比較的水温が高いのに対し、川は水温が低くなりがちで、体温低下などによる運動能力の低下と合わさり、緊急時に身動きが取り難く溺れ易いという状況があります。
何よりも、川は海と違いライフセーバーなどによる監視がありません。川の流れは海とは異なり複雑で、流された場合は見失ってしまうことも多く、年間二百人以上の人が命を失っています。
また、川での救援はスピードが重要であり、流された場合などを含め、広範囲を素早く探索できる機動力に優れた救援技術が求められます。弊社はそういった川での事故に対し、ドローンによる救助支援を行っています。
川での水難事故の場合、通常ですと以下のような流れとなります。
①要救助者の発見。119番通報による救助要請
②救助隊が現地に到着
③要救助者の確認(場合によっては探索)
④専用装備による救助
単に溺れたのではなく、流れの早い川などで流されるなどした場合、要救助者の探索が必要となります。流された場合は発見は困難を極め、人海戦術でも間に合わない場合があります。
しかし、ドローンであれば上空から探索支援をすることが出来ます。
操縦士のみならず、機種によっては捜索本部に設置した大型モニターでドローンが撮影している映像をリアルタイムで確認することが可能であり、映像を複数人で確認することが出来ます。
ヘリコプターは海での海難事故で使用されていますが、川などの水難事故では機材繰りや市街地での飛行に制限が掛かり、迅速に行うことが難しいのが現状です。しかし、ドローンであれば水難事故にも対応できる余地があります。
溺れた要救助者の支援など緊急性の高い案件の他、増水などにより中州に取り残された要救助者への支援もドローンを用いて行うことが可能です。
近年、台風やダムの放流などによって水位が上昇し、バーベキューや釣りなどの最中に中州に取り残されるなどの事故が夏に多く発生しています。そうした場合でも、取り残された人に対し、ドローンを用いて救命胴衣などの物資を届けることが出来ます。
現在、ドローンによる救助では「物件投下」が多く使用されています。
物件投下はドローンから物資を投下する行為となりますが、投下した際に物資が破損したり風に流されるなどの投下リスクを含む他、機構の関係上、重量のあるものを投下出来ないなどの問題点がありました。
そのような事情から「物件投下」ではなく「物件吊り下げ」が注目を集め始めており、弊社は大阪航空局長より許可を得て、日本で初めて全国規模で物件吊り下げによる救助支援をする許可を得ました。
物件吊り下げは、水難救助を含め様々な場面で役に立ちます。
中州に取り残された人へ救命胴衣を届けることは勿論のこと、大雨により河川が氾濫して孤立した集落へ必要な救助物資を確実に届けることが出来ます。他にも落石や地震などによって道路が分断された地域へ、AEDなどの救助物質を届けることが可能です。
まだ実験段階ですが、川での水難救助の場面では、対岸に縄を渡すなどしてドローンそれ自体が救助の役目を担う日が訪れるかもしれません。
ドローンによる救助は「物件吊り下げ」により大きく変わります。ドローンを用いた救助支援をご検討中の方は、動画や実物を用いて詳細事項をお伝えすることも出来ます。お気軽にお問合せ下さい。
川での水難事故の他、海における海難事故にも「物件吊り下げ」を用いた救助支援を行っています。
飛行については大阪航空局より一年の期間に渡り全国の範囲で許可を得ておりますが、自治体や警察などと連携することで、災害時にも更に柔軟な対応が可能となります。
海難事故や水難事故、災害時におけるドローンの運用や防災協定をご検討なら弊社にお気軽にご相談下さい。
水難事故支援 | お申し込み後、必要に応じて審査を行います。 |
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